老犬になると、固形物が食べられなくなったり、自分で食事がとれず介助が必要になったりすることがありますね。
そんなときに役立つのが流動食です。
私も高齢の愛犬4匹と暮らしていたので、何度もお世話になりました。ただ、流動食といっても、商品によってカロリーや形状などはさまざまで、どれを選んでいいか悩んだことがあります。
特にシリンジを使うときは愛犬に負担をかけないように、少ない量で必要な栄養を補えるものや、シリンジに詰まりにくいものを選びたいですね。
そこでこの記事では、実際に使ってよかった流動食はもちろん、老犬におすすめの流動食を動物介護士・犬の管理栄養士がご紹介します。
選び方や手作り方法、シリンジ・ミキサーについても解説しているので、ぜひ参考にしてください。
老犬の流動食を選ぶポイント

流動食は噛む力や飲み込む力が低下した老犬でも食事をとりやすく、消化しやすいように配慮されています。
老犬の大切な食事だからこそ、愛犬においしく食べてもらえるものを選んであげたいものですね。
ここでは、流動食を選ぶときに押さえておきたいポイントを解説します。
できるだけ高カロリーのものを選ぶ

老犬の流動食は、できるだけ少ない量で必要なエネルギーを補えるよう、高カロリーのものを選ぶのがおすすめです。
流動食は液体状で水分を多く含むため、ドライフードと比べてカロリー密度が低く、必要なカロリーを摂るためにはたくさんの量を食べてもらわなければいけません。
量が多いとお腹がいっぱいになりやすいだけでなく、何度も飲み込まなければならず老犬の負担にもなってしまうため、少しでもカロリーが高めのものを選んであげましょう。
食べ物の量に対して、どれくらいのカロリーが含まれているかを表すもの。同じ量でも、水分の少ないドライフードはカロリー密度が高く、水分を多く含むウェットフードなどは低くなる。
シリンジ使用の場合は詰まりにくいものを選ぶ

シリンジを使う場合は、なめらかでシリンジの先端を通りやすい流動食を選びましょう。
形のあるものが含まれていると、シリンジの先端に詰まることがあります。
詰まった状態で強く押すと、急に詰まりが抜けて流動食が一度に出てしまい、誤嚥につながるおそれもあるため注意が必要です。
液体・粉末・ムースなどの使いやすさで選ぶ

流動食には液体タイプだけでなく、ムースタイプや水で溶いて使う粉末タイプなど、さまざまなタイプがあるため、愛犬の食べやすさと食事介助のしやすさの両方を考えて選ぶのがおすすめです。
また、老犬は体調によって自分で食べられる日もあれば、食事介助が必要になる日もあるため、そのときの状態にあわせて使い分けるといいでしょう。
実際に、私の愛犬は粉末タイプをウェットフードに混ぜてカロリーをプラスしたり、水で溶かして飲んでもらったりしていました。
もちろん、液体タイプやムースタイプを使う日もあったので、1種類に決めず、複数のタイプを用意しておくと食べ方の変化に対応しやすいですよ。
愛犬が1日に必要な栄養が満たせるものを選ぶ

流動食を主食として与える場合は、1日に必要な栄養をきちんと満たせるかを確認してください。
基本的には総合栄養食やFEDIAFの栄養基準を満たしたものを選び、持病などで獣医師から療法食の指示がある場合は療法食タイプを選びましょう。
流動食には、一般食や栄養補助食なども多く販売されていますが、それだけでは犬に必要な栄養を補うことはできません。
栄養が不足すると、体重や筋肉量が減ったり、体力や免疫機能が低下したりして、体調を崩しやすくなります。特に老犬はもともと体力が落ちていることも多いため、十分な栄養を摂ることが重要です。
商品を選ぶ際は、パッケージに記載されている栄養区分も確認しましょう。
老犬におすすめの流動食10選
| 商品 | タイプ | カロリー | 分類 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| 森乳サンワールド チューブ・ダイエット | 粉末 | 【ハイカロリー】 510kcal/100g 【スーパーハイカロリーー】 651kcal/100g ※種類により異なる | 療法食 | 高カロリータイプのほか、低脂肪・腎疾患用・肝疾患用など種類が豊富。加える水分量で形状を調整できる |
| 森乳サンワールド ワンラック ワンちゃんの介護食 | 粉末 | 363kcal/100g | 総合栄養食 | ぬるま湯の量で、だんご状から液状まで調整しやすい |
| ロイヤルカナン リキッドシリーズ | 液体 | 【消化器サポート】 104kcal/100mL 【腎臓サポート】 150kcal/100mL 【クリティカル】 105kcal/100mL | 療法食 | 開封してそのまま使用でき、病態に合わせて選べる |
| ロイヤルカナン 退院サポート | ソフトムース | 124kcal/100g | 療法食 | 高カロリーで、シリンジやチューブでも与えやすい形状 |
| ヒルズ 回復期ケア a/d缶 | ソフトムース | 126.3kcal/100g | 療法食 | やわらかく、かき混ぜると液状になり、シリンジやチューブでも与えられる |
| デビフ カロリーエースプラス 犬用流動食 | 液体 | 90kcal/100g | 総合栄養食 | そのまま飲ませやすい液体タイプ。85gの使い切りやすいサイズ |
| デビフ カロリーエースプラス 犬用ムースタイプ | ソフトムース | 90kcal/100g | 総合栄養食 | やわらかくなめらかなムース状で、液体より形を保ちやすい |
| デビフ カロリーエースプラス 犬用介護食 ささみ | ムース | 90kcal/100g | 総合栄養食 | そのまま舐めたりスプーンで与えたりでき、なめらかにすれば流動食にも使いやすい |
| aniwell ハイカロリー ペースト食 | ペースト | 155kcal/100g | 総合栄養食 | 高カロリーで、シリンジでも与えやすいやわらかさ |
| ペットライン メディコート ライフアシスト ペーストタイプ ミルク仕立て | ペースト | 約114kcal/100g | 総合栄養食 | 食事介助向けのなめらかなペースト。内径3mm以上のシリンジに対応 |
ここでは、私が実際に4匹の高齢愛犬に使ってみて良かったものも交えながら、老犬におすすめの流動食を厳選して紹介します。
森乳サンワールド|チューブ・ダイエット

「チューブ・ダイエット」は、水やぬるま湯に溶かして使用する粉末タイプの流動食です。
加える水の量によって濃さを調整でき、シリンジで与えたり、ペースト状にして食べてもらったり、ウェットフードに粉末のまま混ぜてカロリーをプラスしたりと、愛犬の状態に合わせて使い分けられます。
私も実際に愛犬へ、ハイカロリー(510kcal/100g)とスーパーハイカロリー(651kcal/100g)の両方を使用していました。
おいしいみたいで、ほとんど食べられなくなってしまったときも自分から飲んでくれていましたよ。かなり高カロリーなので、とても使いやすかったです。
また、シリーズには低脂肪タイプや腎臓病用、肝臓病用もあり、愛犬の状態に合わせて選べるのは嬉しいですね。
詳細を見る
| 参考価格 (税込) | 1,528円~ |
|---|---|
| 内容量 | 20g×5包 |
| タイプ | 粉末 |
| シリーズ /カロリー | 〈ハイカロリー/高たんぱく〉:510kcal/100g 〈スーパーハイカロリー/高脂質・緊急用〉(カケシア):651kcal/100g 〈低脂肪〉:385kcal/100g 〈犬用キドナ〉腎疾患用:572kcal/100g 〈ヘパケア〉肝疾患用:519kcal/100g |
| 分類 | 療法食 |
森乳サンワールド|ワンラック ワンちゃんの介護食

「ワンラック ワンちゃんの介護食」は、ぬるま湯を加えて好みのやわらかさに調整できる、粉末タイプの介護食です。
噛んで食べられるうちはだんご状、噛む力が低下してきたら舐めやすいやわらかさ、さらに飲み込む力が弱くなってきたら液状の流動食など、老犬の状態に合わせて変えられるので使いやすいのではないでしょうか。
また、ラクトフェリンやビフィズス生菌、ミルクオリゴ糖、グルコサミン、コンドロイチンなど、老犬の健康維持に配慮した成分も配合されています。
老犬用の総合栄養食なので、必要な栄養をバランスよく補えるのも嬉しいポイントです。
詳細を見る
| 参考価格 (税込) | 1,445円 |
|---|---|
| 内容量 | 350g |
| タイプ | 粉末 |
| カロリー | 363kcal/100g |
| 分類 | 総合栄養食 |
ロイヤルカナン|リキッドシリーズ

ロイヤルカナンのリキッドシリーズは、そのまま与えられる液体タイプの療法食です。
消化器サポートと腎臓サポート、栄養要求が高まっているときのクリティカルリキッドの3種類があり、療法食が必要な老犬の選択肢にできるでしょう。
粉末タイプのように水で溶いたり、ミキサーにかけたりする必要がないため、すぐに使えるのは助かりますね。
私も愛犬の1匹には腎臓サポート、もう1匹にはクリティカルリキッドを与えていましたが、気持ち粘度のあるミルクのような感じで、シリンジでも使いやすかったですよ。
開封後は冷蔵庫で保管し、48時間以内に与え切る必要はありますが、1本が237mlなので小型犬でも使い切りやすくなっています。
また、冷たいままだとお腹に負担がかかるため、常温に戻してから与えてください。
詳細を見る
| 参考価格 (税込) | 6,503円 |
|---|---|
| 内容量 | 237mL×4本 |
| タイプ | 液状 |
| シリーズ/ カロリー | クリティカル リキッド:105kcal/100mL 消化器サポート:104kcal/100mL 腎臓サポート:150kcal/100mL |
| 分類 | 療法食 |
ロイヤルカナン|退院サポート

ロイヤルカナンの「退院サポート」は、疾病回復期や手術後など、栄養要求が高まっている犬のためのソフトムースタイプの療法食です。
少ない量でもエネルギーを摂りやすいよう高カロリーに調整されており、チューブやシリンジでも与えやすい形状になっています。
私も愛犬の食べる量が減り、高カロリーなものを探していたときに獣医師から教えてもらい、実際に与えていました。
食いつきもよく、そのまま食べてもらったり、シリンジに入れて与えたりと使いやすかったですよ。
あえてデメリットを挙げるなら、通販では12缶などのケース販売が多く、1缶だけ試したいときに購入しにくいことでしょう。
詳細を見る
| 参考価格 (税込) | 9,847円 |
|---|---|
| 内容量 | 195g×12個 |
| タイプ | ソフトムース |
| カロリー | 124kcal/100g |
| 分類 | 療法食 |
ヒルズ プリスクリプション・ダイエット|回復期ケア a/d缶

ヒルズの「回復期ケア a/d缶」は、病気やけが、手術後などの回復期に必要な栄養を補いやすいよう、高たんぱく・高カロリーに調整されている療法食です。
とてもやわらかく、かき混ぜると液状になるため、シリンジやチューブでも使いやすくなっています。
高カロリーで食いつきがいいウェットフードとして人気ですが、残念ながら私の愛犬たちの好みではなかったようで食べてくれませんでした。
とはいえ、好みは老犬によって異なるため、試してみる価値はあるでしょう。
ただし、6ヶ月以上の長期給与は推奨されていないため、獣医師と相談しながら取り入れることをおすすめします。
詳細を見る
| 参考価格 (税込) | 12,000円 |
|---|---|
| 内容量 | 156g×24個 |
| タイプ | ソフトムース |
| カロリー | 126.3kcal/100g |
| 分類 | 療法食 |
デビフペット|カロリーエースプラス(犬用流動食)

デビフの「カロリーエースプラス 犬用流動食」は、液体タイプの総合栄養食です。そのまま飲ませたり、シリンジで与えたりできます。
内容量は85gと小さめで、使い切りやすいサイズなのも便利なポイントです。
私も別の愛犬に実際に与えていましたが、ホームセンターなどでも販売されている商品なので、急に必要になったときにすぐ買いに行けたのが助かりました。もちろん、食いつきもよかったですよ。
流動食の中では価格も手ごろなので、継続して使いやすいでしょう。
詳細を見る
| 参考価格 (税込) | 186円 |
|---|---|
| 内容量 | 85g |
| タイプ | 液体 |
| カロリー | 90kcal/100g |
| 分類 | 総合栄養食 |
デビフペット|カロリーエースプラス 犬用(ムースタイプ)

デビフの「カロリーエースプラス 犬用ムースタイプ」は、やわらかくなめらかなムース状に仕上げられた総合栄養食です。
液体タイプよりも少し形を保ちやすいため、スプーンですくって与えたり、シリンジに入れて少しずつ食べてもらったりするときにも扱いやすいでしょう。
さらさらした液体よりも、少し粘度があるほうが食べやすい場合におすすめです。
内容量は85gと小さめなので、1回で使い切りやすいのも便利なポイント。液体タイプと同じくホームセンターなどでも手に入りやすく、急に流動食が必要になったときにも買いやすい商品です。
詳細を見る
| 参考価格 (税込) | 194円 |
|---|---|
| 内容量 | 85g |
| タイプ | ソフトムース |
| カロリー | 90kcal/100g |
| 分類 | 総合栄養食 |
デビフ|カロリーエースプラス 犬用介護食 ささみ

デビフの「カロリーエースプラス 犬用介護食 ささみ」は、鶏肉や鶏ささみ、鶏レバーを主原料に、噛む力が衰えた老犬でも食べやすいようやわらかく仕上げられた介護食です。
液体タイプではないため、そのまま舐めてもらったりスプーンで与えたりしやすく、必要に応じて形がなくなるまでミキサーなどでなめらかにすれば、流動食としても使えます。
もちろん総合栄養食なので、栄養バランスを気にせず使えるのも嬉しいポイントなのではないでしょうか。
詳細を見る
| 参考価格 (税込) | 194円 |
|---|---|
| 内容量 | 85g |
| タイプ | ムース |
| カロリー | 90kcal/100g |
| 分類 | 総合栄養食 |
アニウェル |ハイカロリー ペースト食犬用

デビフペットが展開する「aniwell(アニウェル)ハイカロリー ペースト食犬用」は、そのままでも食べやすいだけでなく、シリンジでも与えやすいペースト状の総合栄養食です。
鶏肉やレバーを主原料としているので、液体状の療法食では物足りない老犬でも食べてくれやすいでしょう。
また、ウェットフードの中では155kcal/100gとカロリーも高めなので、少ない量でエネルギーを補いやすいのも魅力です。
詳細を見る
| 参考価格 (税込) | 246円 |
|---|---|
| 内容量 | 150g |
| タイプ | ペースト |
| カロリー | 155kcal/100g |
| 分類 | 総合栄養食 |
メディコート|ライフアシスト ペーストタイプ ミルク仕立て

メディコート ライフアシストの「ペーストタイプ ミルク仕立て」は、自分で食べることが難しくなった犬の食事介助を考えて作られた、なめらかなペーストタイプの総合栄養食です。
そのまま舐めてもらったり、スプーンで与えたりできるほか、シリンジでの給与にも対応しています。
ただし、シリンジを使用する場合は先端の内径が3mm以上のものを使用し、目詰まりした場合は無理に押し出さず、塊を取り除いてから与えるようにしてください。
1袋50gの小分けタイプなので、使い切りやすいのもポイントです。
詳細を見る
| 参考価格 (税込) | 143円 |
|---|---|
| 内容量 | 50g |
| タイプ | ペースト |
| カロリー | 114kcal/100g |
| 分類 | 総合栄養食 |
老犬の流動食は手作りできる?簡単な作り方

老犬の流動食は、市販品だけでなく手作りすることもできます。
ここでは、老犬の流動食を手作りするときのポイントと簡単な作り方を紹介します。
いつものフードで流動食は作れる

老犬の流動食は、普段食べているドッグフードを使って手作りすることもできます。
食べ慣れた味や香りなので、市販の流動食を嫌がる老犬でも食べてくれやすいでしょう。
ただし、流動食にするためにはドライフードやウェットフードに水分を加える必要があります。
水分を多く入れすぎるとカロリー密度が下がり、たくさんの量を食べてもらわなければいけなくなるので使用する水分量には注意が必要です。
流動食の作り方
【材料】
- いつものフード:1食分
- 水
ドライフード:フードの重さに対して2.5倍程度から調整(ウェットフード程度の水分量になります)
ウェットフード:小さじ1杯程度から調整
フードによって水分量や吸水しやすさが異なるため、少量ずつ好みのなめらかさになるまで水を加えていきましょう。
最初から水を多く加えてしまうと、薄まりすぎるなど失敗しやすくなります。また、たくさん飲んでもらわないといけなくなってしまうので、少なめの水から調整するのがポイントです。
ドライフードを早くふやかしたい場合は、40℃程度のぬるま湯を使うと、ふやかす時間を短くできますよ。


老犬の流動食を作りやすいミキサーおすすめ2選
いつものドッグフードから流動食を手作りするときは、フードをなめらかにするためにミキサーが必要です。
ただし、少量のフードではうまく撹拌できないミキサーもあるため、老犬の流動食作りにはサイズや使いやすさも大切です。ここでは、流動食を作りやすいミキサーを紹介します。
Hismile|小型 ミキサー

Hismileの小型ミキサーは、幅約6.8cmのコンパクトサイズながら、150Wのモーターとチタンコートカッターを搭載しています。
ふやかしたドライフードやウェットフードをなめらかにしやすく、老犬の流動食を1食分ずつ作るのにも使いやすいサイズです。
また、ガラスボトルが付属しているのも嬉しいポイントでしょう。プラスチック製の容器は、使ったり洗ったりするうちに細かな傷がつきやすく、汚れが残ると衛生面も気になりますよね。
ガラス製なら、通常の使用や洗浄でプラスチックのような細かな傷がつくことはなく、におい移りもしにくいため、清潔に使いやすいでしょう。
前に作ったフードのにおいが残っていると、においに敏感な老犬では食べなくなることもあるので、流動食作りではこうした点も大切です。
| 参考価格 (税込) | 3,980円 |
|---|---|
| 容量 | 400mL |
| ボトル | ガラス・Tritan樹脂 |
| 電源 | コード式(約1.0m) |
Iwatani(イワタニ)|プレミアムミルサー

イワタニの「プレミアムミルサー」は、260ccと75ccの2つの容器が付属するミルサーです。
少量でも攪拌しやすいため、老犬の1食分だけ流動食を作りたいときにも便利でしょう。
6枚カッターを搭載し、硬い食材まで細かく粉砕できるパワーがあるのも特徴です。流動食をシリンジで与えるため、できるだけ粒やかたまりを残したくない場合にも向いています。
また、作動音にも配慮されているため、ミキサーの大きな音を怖がる老犬がいる家でも使いやすいですよ。
強化ガラス製の容器は電子レンジに対応しているほか、煮沸消毒もできるため、使い勝手と衛生面のどちらにも優れているのは嬉しいポイントではないでしょうか。
価格は2万円前後と高めですが、高機能なミルとミキサーが1台になっているため、流動食作りだけでなく普段の料理にも幅広く活用できます。
| 参考価格 (税込) | 19,800円 |
|---|---|
| 容量 | 260cc / 75cc |
| 容器 | 強化ガラス |
| 電源 | コード式(約1.6m) |
老犬の流動食に使いやすいシリンジおすすめ3選
老犬が自分で十分に食事をとれない場合、流動食を飲んでもらうためにシリンジを使うこともあるでしょう。
ここでは、老犬の流動食に使いやすいシリンジを3つ紹介します。
NIPRO(ニプロ)|ニプロカテーテル用シリンジ
-1024x538.png)
NIPRO(ニプロ)の「シリンジ(カテーテルタイプ)」は先端が太めなので、流動食も比較的通りやすくなっています。
水分の多い流動食はそのまま吸い上げられ、少し粘度のあるものは押し子を外して上から入れることも可能です。
私も愛犬の食事介助でこちらを実際に使っていましたが、先端が中央ではなく端に寄っているため、最後まで押し出しやすく、シリンジの中に流動食が残りにくい印象でした。
容量はいくつかありますが、愛犬の体格だけでなく、飼い主さんが握りやすく少量ずつ押し出しやすいサイズを選びましょう。
私の場合ですが、体重5~7kg前後の小型犬には20~30mL程度が使いやすく、50mLは少し扱いにくく感じましたよ。
なお、このシリンジはsingle use only(単回使用)と書いてあるように、本来は使い捨てです。
家庭で洗って繰り返し使用する場合は、ゴム部分の劣化や先端の傷などを確認し、メーカー推奨の使用方法ではないことを理解したうえで使用してください。
| 参考価格 (税込) | 1,000円(5本セット)~ |
|---|---|
| サイズ展開 | 1ml / 5ml / 10ml / 20ml / 30ml / 50ml |
| その他 | 使い捨て |
森乳サンワールド|ワンラック 注入器

ワンラックの注入器は、流動食や栄養補助食などを与えるために作られた、犬・猫・小動物用の注射器型注入器です。
先端には「2つ穴タイプ」と「チューブ型タイプ」の2種類の乳首が付属しており、流動食の状態によって使い分けられます。
口に触れる部分がシリコン素材でやわらかいため、硬いシリンジの先端が苦手な老犬にも試しやすいでしょう。
ただし、容量は10mLと小さめです。一度に多く与えすぎないように配慮されたサイズですが、1回の食事量が多い場合は何度も入れ直す必要があるため、数本用意しておいた方がいいでしょう。
| 参考価格 (税込) | 1,009円~ |
|---|---|
| サイズ展開 | 10mlのみ |
| その他 | ・乳首2種類付属(2つ穴・チューブ型) ・洗浄して繰り返し使用可 |
スケーター|ペット用シリンジ

スケーターのペット用シリンジは、洗って繰り返し使えるペット用のシリンジです。
サイズ展開はニプロのシリンジ同様に豊富ですが、30mLには先端にやわらかいシリコーンキャップが付いたタイプもあり、硬い先端が口に触れるのを嫌がる犬では、こちらを選ぶのもいいでしょう。
ただし、シリコーンキャップをつけると流動食が通る部分が細くなるため、粘度の高いものや粒が残っているものは詰まりやすくなることがあります。
そのため、使用する流動食の状態に合わせて、通常タイプと使い分けることをおすすめします。
| 参考価格 (税込) | 660円(30mL) |
|---|---|
| サイズ展開 | 2.5mL / 6mL / 10mL / 30mL / 50mL |
| その他 | ・30mLはシリコーンキャップ付きもあり ・洗浄して繰り返し使用可 |
【おまけ】老犬の食事介助がしやすいスプーン
自分で舐めたり口を動かしたりできる老犬なら、シリンジを使わずスプーンで食事介助することもあるでしょう。
老犬の食事介助に使うスプーンは、シリコンなどのやわらかい素材のものを選ぶことが大切です。特に、歯や歯ぐきが弱っている老犬では、硬い素材のものは負担になることも珍しくありません。
ポンポリース|ペット用ソフトスプーン

ポンポリースの「ペット用ソフトスプーン」は、口に触れる部分にやわらかいシリコンゴムを使用した、老犬の食事介助にも使いやすいスプーンです。
硬いスプーンのようなカチャカチャした音が出にくいだけでなく、缶や食器の中身をきれいに取りやすくなっています。
スプーンを使用した食事介助は、老犬が反射的に噛んでしまったり口元に当たってしまうこともありますが、やわらかい素材なら歯や口への負担を抑えやすいでしょう。
また、煮沸消毒にも対応しているので、介護食や流動食を毎日与えるときにも清潔に使いやすいスプーンです。
| 参考価格 (税込) | 1,100円 |
|---|---|
| サイズ | 高さ160mm × 幅28mm |
| 素材 | ハンドル・芯:66ナイロン / スプーン:シリコンゴム |
| カラー | ピンク / グリーン |
ペルフィー|シリコンスプーン スリムタイプ

ペルフィーの「シリコンスプーン スリムタイプ」は、先端が薄く細く作られているシリコン製のスプーンです。
全長約195mmのロングタイプで、口元まで届きやすく、幅もスリムなので口の中に入れやすいのもポイントです。
やわらかいシリコン素材なので、歯や歯ぐきに当たったときの負担を抑えやすく、口を大きく開けにくい老犬の食事介助にも使いやすいでしょう。
また、煮沸消毒や食洗機にも対応しているため、毎日のお手入れがしやすいのも助かりますね。
| 参考価格 (税込) | 935円 |
|---|---|
| サイズ | 約195mm |
| 素材 | 本体:シリコーンゴム / 芯材:ナイロン |
| カラー | グリーン |
老犬に流動食を与えるときの注意点

流動食は、固形物が食べにくくなった老犬に役立ちますが、与え方には注意が必要なこともあります。
愛犬に安全に食事を取ってもらうためにも、注意点を知っておきましょう。
シリンジを初めて使うときは獣医師にやり方を教わる

シリンジを初めて使うときは、愛犬に合ったやり方を獣医師に教わってから行いましょう。
飲み込む力や口の動き、介助しやすい姿勢などには個体差があり、誤った方法では誤嚥につながるおそれがあります。
基本的には、犬を立たせるか座らせた状態で、頭を上に反らさず、口の横からシリンジの先端を入れます。
流動食は喉の奥へ直接流し込まず、少量ずつ入れて、飲み込んだことを確認してから次を与えてください。
なお、自力で立ったり座ったりする姿勢を保てない場合は、自己流で与えず、獣医師に安全な姿勢や介助方法を確認することが大切です。
誤嚥によって食べ物や液体などが気管や肺に入ると、誤嚥性肺炎を起こすことがあります。重症になると十分な酸素を取り込めなくなり命に関わることもあるため、軽く考えていいものではありません。誤嚥性肺炎は一度発症すると繰り返しやすくなるため注意が必要です。
私の愛犬のうち1匹も、何が原因だったのかは分かりませんが晩年に誤嚥性肺炎を繰り返し、最終的にはそれが原因で亡くなりました。
だからこそ、自己流で行わず、最初に獣医師からやり方を教わってほしいと切に願います。

一度にたくさんの量を口に入れない

流動食は、一度にたくさんの量を口に入れるのではなく、1回量を少なくして与えましょう。 口の中に多く入りすぎると、誤嚥するリスクが高まります。
気道は普段、呼吸をするために開いていますが、食べ物や飲み物を飲み込む瞬間には一時的に閉じ、気管に入らないようになっています。
しかし、一度に多く口へ入れたり嚥下機能が低下していたりすると、飲み込む動きが追いつかなかったり気道をうまく閉じられなかったりして、食べ物や液体が気管に入ってしまうことがあるのです。
もちろん、誤嚥したからといって、必ず誤嚥性肺炎になるわけではありません。
少量であれば咳などの防御反射によって排出できることもありますが、飲み込む力や咳反射が低下した老犬ではうまく排出できず、肺炎につながるリスクが高まるので一度にたくさんの量を口に入れないようにしましょう。
たかだなつき誤嚥は食べ物や飲み物だけでなく、唾液(よだれ)や吐いたものなどでも起こります。 特に飲み込む力が低下した老犬では、食事をしていないときでも注意が必要です。
1日に必要な量を数回に分けて与える


老犬に流動食を与えるときは、1日に必要な量を3回以上に分けて、無理なく飲める量ずつ与えましょう。
流動食は水分を多く含むためカロリーが低く、ドライフードと比べて1日に必要な量が多くなります。
たとえば、体重5kgの避妊・去勢済みの老犬で、1日に必要なカロリーを約281kcalとした場合、100gあたり350kcalのドライフードなら約80gですが、100gあたり100kcalの流動食では約281g必要です。
1度に多くの量を飲むと胃腸に負担がかかり、吐き戻しや嘔吐につながることも珍しくありません。
また、老犬では消化吸収の働きが低下していることもあり、食べたものの栄養を十分に吸収できないこともあります。
老犬のからだへの負担を軽減するためにも、複数回に分けて与えることが大切です。


流動食を飲み込めない場合は無理に続けない


流動食を口に入れてもなかなか飲み込まない、むせる、咳き込むといった様子が見られる場合は、無理に飲ませ続けないようにしましょう。
うまく飲み込めない状態でさらに流動食を口に入れると、誤嚥につながりやすくなります。
飲み込みにくそうな状態が見られる場合は、早めに獣医師に相談してください。
口から十分な栄養をとることが難しい場合には、状態に応じて経腸栄養など別の栄養補給方法が取られることもありますよ。
- 経鼻カテーテル
…鼻から食道や胃へ細いカテーテルを入れる方法 - 食道ろうチューブ
…首の側面から食道へチューブを設置する方法(要麻酔) - 胃ろうチューブ
…お腹から胃へチューブを設置する方法(要麻酔)
経腸栄養でも流動食が使われますが、市販の流動食なら何でもいいというわけではないため、獣医師の指示に従いましょう。
老犬の流動食に関するよくあるQ&A


ここでは、老犬に流動食を与えるときによくある疑問を、Q&A形式で解説します。
まとめ|老犬に負担なく流動食を食べてもらおう


流動食は、固形物を食べることが難しくなった老犬の栄養を支えてくれる心強い選択肢です。
少ない量でも必要な栄養を補いやすいものや、飲み込みやすくシリンジに詰まりにくいものなど、愛犬の状態に合わせて選んであげましょう。
また、流動食は「何を選ぶか」だけでなく「どう与えるか」も大切です。
誤嚥を起こさないように少量ずつ様子を見ながら、愛犬に負担の少ない方法で食事をサポートしてあげてくださいね。
参考文献
・Merck Veterinary Manual:Pneumonia in Dogs and Cats
・Merck Veterinary Manual:Overview of Respiratory Diseases of Dogs and Cats
・Merck Veterinary Manual:Monitoring the Critically Ill Small Animal Using the Rule of 20
・Veterinary Clinics of North America: Small Animal Practice:Aerodigestive Disease and Respiratory Health
・Annual Review of Nutrition:Age-related changes in nutrient utilization by companion animals
・Veterinary Clinics of North America: Small Animal Practice:Nutritional Support of the Critically Ill Small Animal Patient











コメント